「全日本DM大賞」から見るDMデザインのアイデア

ダイレクトメール(以下、DM)と言えば、郵便物を用いた企業の販促方法の1つです。比較的安価で見込み客にアプローチできるので、費用対効果が高く、実際に活用している企業も多いでしょう。

そんなDMに関する企画で、郵便局が開催している「全日本DM大賞」はご存知でしょうか。過去1年間に顧客に対して送ったDMを全国から募集し、その中でも特に優れたDMを表彰する企画です。応募資格を持つのは、DM広告主と制作者です。この企画の目的は、DMの企画力・デザイン技術の向上とDMという広告メディアの役割紹介、そしてDMという販促方法を広く認知させる部分にあります。

では、実際にどのようなDMが入賞しているのでしょうか。以下では、特にユニークなものを紹介します。

「カート落ち商品」を掲載

第33回グランプリを受賞したのは、通信販売を行っている企業のDMです。こちらの企業では、ECサイトのカート落ちした商品を、最新テクノロジーを用いて自動的にDMに掲載し、24時間以内に発送しています。「カート落ち商品」とは、ECサイトを開いた顧客が、カートに入れはしたものの、購入しなかった商品のことです。実際に購入しなかったとはいえ、顧客が関心を持っていた商品であることは確かなので効果的と言えます。

このDMが高く評価されたのは、カート落ち商品の自動掲載というアイデア・技術面だけではなく、その見せ方にもあるでしょう。こちらの企業は、カートに入れた商品がそのままDMに掲載されることに、不快感を抱く顧客もいるかもしれないと考えました。そこで、あくまでおすすめ商品の情報を提供するようなDMデザインで、顧客に発送したそうです。顧客の心情も考慮して制作されたDMという点でも、グランプリにふさわしいDMです。

受験生の心を掴んだ桜咲くDM

メールカスタマー
メールカスタマーセンターなら本格的なDMを送ることができる

大学の資料を請求した受験生、またはオープンキャンパスに来場した受験生に送られたDMが、「桜咲くクリスマスDM」です。定形外の細身の封筒には、クリスマスにはお馴染みのクリスマスツリーが印刷されています。大学受験を控えた受験生にとって、冬は迫る試験日を意識して焦る時期です。クリスマスも、穏やかな気持ちで楽しむことができません。そんな受験生の内心に配慮し、こちらのDMは封筒の中に、通常のクリスマスツリーではなく、桜色のクリスマスツリーをあしらったメッセージカードを封入しました。

そんな「桜咲くクリスマスDM」は、受験生からの多大な反響がありました。SNSで話題になり、このDMが送られた年の大学入学志願者は、昨年比およそ152%、過去10年で最大だったそうです。さらに、入学後に行われたアンケートでも、もっとも「入学の意思決定に影響を与えた広告メディア」に選ばれました。

このほかにも、浄水器を販売している企業が送った「実験キット付きDM」や、「実寸スマートフォンカードDM」、「スマホスピーカーに変身するDM」など、様々な工夫を凝らしたDMが、30年以上に渡って全日本DM大賞に入賞してきました。こちらの企画のホームページには、過去の入賞作品が掲載されています。DMのデザインを考える際に、参考にしてみてはいかがでしょうか。DM印刷・発送は、メールカスタマーセンターにお任せください。